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maimoi日記 

自分の小さなこだわりに気づいて捨てるために書いています。心に静と柔らかさを得たい。 思い出したときに覗いてください。

金子國義氏 「 不思議の国のアリス 」

個人的なもの

 

昨日、画家の金子国義さんが亡くなられたことを知った。

 

金子國義|公式サイト

 

この方の画集を、小さいころ見たことがある。

 

父は読書家で、実家の本棚には色んな本があった。

幾つくらいの時だったか、本棚の一番上に置いてある画集が気になった。

 

ピアノの椅子をズリズリと持ってきて、上に乗って背伸びをして、おそるおそる手に取ってみたら、金子國義さんの画集だった。

表紙に触れたときに、これを勝手に見つけたことはバレてはいけないと、なぜか怖くなったことを覚えている。

ページをゆっくりとめくりながら、匂いたつような少女の表現に圧倒されて、

そのとき、自分のなかの性と生を自覚した気がする。

 

そして「 不思議の国のアリス 」は、

童話の中のただの少女ではなく、

混沌とした不思議の世界の、女性アリスとして私の中に入ってきた。

 

 

子どもは案外にしっかり色んなものを見ている。大人とはまた違った見え方をしているので、無邪気だなぁなんて騙されてしまうけれど。

毎日起こることを、しっかり咀嚼して受けとめていたように思う。

 

両親に感謝したいことは山ほどあるのだけれど、

一番思うのは、いつも本を読む姿を見せてくれたこと。

 

親が気づくよりももっと早く、子どもは親から離れようとする。

私がその葛藤のなかで見つけたかったものは、いつも偶然に手にする本のなかに隠されていた。

本のなかに答えがあるわけではないけれど、

すくなくとも良い本には真実があり、智慧があり、

それらからヒントを得ることができる。

 

同じ本を読んだもの同士は、その世界を共有して繋がりあうことができる。

親から離れても、今までと違う方法で理解しあえることができる。

その豊かさに、

本を読む父と母の姿を見て気づいた。

小さな頃に得たその気づきは、とても有り難いギフトだった。