読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

maimoi日記 

自分の小さなこだわりに気づいて捨てるために書いています。心に静と柔らかさを得たい。 思い出したときに覗いてください。

小説 『 水のかたち 』

読書日記

 

17才のとき 『草原の椅子 』という小説を読んで以来、

宮本輝さんは、新刊がでると必ず手に取る作家のお一人だ。

 

書き手に興味を持つというよりも、その人の文章のリズムを好きになる。

あとがきに、

〝 善き人たちのつながりによって . . .    自然発生的に生まれていく幸福への流れ 〟

を書こうと思い立ち . . . 。  

とあるのだか、

物語のなかの登場人物たちが紡ぐ言葉が、

読み手のわたしにも、その流れをつないで結んでくれる。

 

例えば、

 平凡な主婦の志乃子が、次男に、

「 私はねェ『 心は巧みなる画師の如し』という言葉が凄く好きなの。 」

と、『 自分の言葉がお説教臭くならないように気をつけながら 』

声をかける場面があるのだけど、

母親の気遣いと温度が伝わってくる。

そして、その言葉がすごく素敵で、わたしも胸に大事にしまおうと思った。

 

三好のおじさまが 志乃子を諭すシーンも、

自分だったらどうしただろう、、と考えながら、一緒に悩みながら読んだ。

その都度考えて迷って、今の時点で最善だとおもう選択をするしかないので、

間違え、というのはないのだけれど、

自分で決断しなければいけないことは、本当に何度も人生に訪れる。

不安なときに、

そっと道に光を灯してくれる、年長者の言葉は響く。

 

 

水のかたち 上

水のかたち 上

 

 

水のかたち 下

水のかたち 下